ラオスのラオ子。

美味しいものと音楽と、あたたかな手仕事と。青年海外協力隊2018年度3次隊コミュニティ開発隊員の活動記録兼ラオス情報。一時退避中につきラオ語講座絶賛開催中です。

『Made in Laos 2019』に行ってきました

さばいでぃー!

こんにちは、ラオスのラオ子です。

 

「●●さんは元気にしてるの?」と、以前出張に同行してもらった同期についてカウンターパートが訪ねてきました。「楽しそうにカメムシ捕まえて食べてたよ、ホラ」と写真を見せると、「美味しそうね~!!ラオ子は食べたことある??ないなら、今度カメムシ持ってきて皆で食べましょうね!」と。

 

私、食虫は全然抵抗ありませんが、カメムシは素揚げがいい。ヂェオ(すりつぶしたペースト)は、無理かも・・・。「日本ではこの虫のこと『ヘコキ虫』とも言って、良い匂いじゃなくて臭く感じるんだよ~。だからジェオじゃなくて揚げカメムシでよろしく!」と言うと、「ラオスにも『ヘコキ虫』っていう名前の虫居るけど、別の種類だしめっちゃ危ないから絶対食べないよ」と上司。

 

調べても何も出てこないので、「臭い虫」で画像検索をかけて「この中に居る?」と聞いてみると、居ました居ました。ほんま便利な世の中やな。

 

どうやら『ゴミムシ』という虫のことをラオスではແມງ(虫)ຕົດ(おなら)というんだそうです。日本でもへっぴり虫って言ってたかな、そういえば。

 

この虫、見た事あっても特に気にとめたことは無かったのですが、どうやらカエルに丸飲みされたときに有毒かつ100度以上の高温のガスを噴射することで吐き出させて生き延びることができるというなかなか危ない虫らしく、いろんな虫を普通の食糧として考えているラオスの人も絶対に食べないみたい。いろんな虫を食べるけど、あらゆる虫を食べるわけではないんだな。奥が深い。

 

この虫の出すおならは「ກິ່ນ(臭い)」で、カメムシは「ຫອມ(いい香り)」、本当にわけがわからんな。ラオスおもしろーい!

 

 

そんな私は、日曜日にこの記事を書きながら、鈴鹿サーキットで行われた『鈴鹿8耐』という、読んで字のごとく8時間走り続けるバイクレースに夢中になっておりました。最後の数分で起きたトラブルの数々と、それによって1位独走だったKawasakiがリタイア扱いになるという暫定結果に微塵も納得がいかず、Instaのストーリーに恐ろしい量の殴り書きを投稿し、現地や中継でレースを見ていた兄妹、某バイク会社に勤める友人、南アに居るシニアボランティア隊員さんに悔しさをぶつけ、悶々。結局、翌日の公式の発表で暫定結果が覆ってKawasakiが一位になりましたが、・・・来年は頼むで!

 

その翌日の月曜日、なんとか2号計画書を出し終え、これからは自分の任地での活動と並行して次のイベントに向けて動き出します。ラオスはコミュニティ開発・デザイン隊員6名(+8月後半に任地に配属される新隊員2名)の大所帯で動くイベントが年に何回かあるので、8月は主にそちらのイベント準備をメインに活動することになるワケです。配属先の巻き込み方がわからないまま半年過ぎてしまってこのままだと完全に「何やってるか分からん人」になるので、Facebookでいっぱい繋がって活動のこと書いていくとか、ワツァップで課のグループ作って活動写真送りつけていくとか、ラオ人向け情報発信もがんばるぞー。

 

Made in Laos 2019

 

ラオスの食品や手工芸に関わる活動をしていくにあたって、情報収集というのはとても大切です。しかし、インターネットから得られる情報はあまりに少なく、何か調べたいことがあればFacebookで血眼になって探す日々。ですので、任地に居ても入ってこない商品がぎゅっと詰まっているエキシビジョンやイベントはとっても貴重な機会。

 

7月最初の総会の時は、たまたまビエンチャンカレッジという大学で行われたイベントに参加しました。このイベントでは、若いクリエイターさんやNGO・NPOが運営するクラフトショップの商品、クラフトビール、そして美味しいチーズの盛り合わせなどが並んでいました(後半関係ないけど幸せでしたありがとうございました)。

 

今回行ったのは『Made in Laos 2019』。首都ビエンチャンですと、こういった大きい展示会は「ITECC」という商業施設で開催されます。ラオス各地の布、手工芸品、食品、医薬品などを一度に見ることができます。生産者さんのFacebookでこのイベントのことを知って、行きたいと思っていたところ、ちょうど新規隊員さんの歓迎会と日が重なっていました!!ラッキー!!上京だ上京だ~~~!!!

 

自分の任地の商品に足りないものは何か、ラオス国内の企業がどのレベルのものを生産できているか、どの地方にどんな特産物があるか、どんなパッケージングを使っているかなど、色んなことを考えながらMR。MRという名の、お買い物。

 

 

こんな風に生産者さんがブースを出しています。

 

24日の生産者視察の後上京して、25日に先輩隊員と一緒にITECCへ。張り切って10時前に着いたら「10時までは入れないよ!」と。そして律義に10時まで待って入ってみると、中のブースは1/3ほどしか開いていませんでした。そういうとこや!!好きやラオス!!!!!

 

職種は全く違う先輩なのですが、ラオスのこと、布のこと、たくさん教えてもらえて、一人で行くより断然収穫が多い見学になりました。「この縦のラインに南部を感じるんだよなぁ・・」は名言だと思います。ありがとうございました!

 

そしてその日の晩イベントの事を話したら、たまたま上京していた同期が行ってみたいと言ってくれたので、翌日26日ももう1度行くことに。前日先輩に教えてもらったことをあたかも自分で勉強したかのようにドヤ顔で話しながらお買い物。

 

二日間でかなり使いましたが、「これは自己投資だ。他県の良い商品を購入して、自分自身で試して、活動に活かしていくんだ。」と言い聞かせました。

 

そんなわけで、ITECCで出会ったいくつかの商品をご紹介します。

 

 

こちら、私の配属先のビエンチャン県は『ケオウドム』という村のODOP商品生産者グループのブース。マルベリー(桑)の実を使った、ワインやシロップ、桑の葉のお茶などを生産しています。

 

写真左の小さいペットボトルがマルベリーのエキスなのですが、これ、ソーダで割って飲むと本当に美味しいんです!!

 

 

フルーツビネガーを想像していただくと味が分かり易いかと思いますが、そのまま原液で飲むと結構つーーーんとすっぱい!酸味に負けないぐらい甘みも強いので、私はマルベリーエキス薄めで、ライムをたっぷり絞ってソーダウォーターで割って飲むのが好きです。ライムのビタミンやクエン酸もたっぷり摂れて疲労回復!うだるような暑さの日にぐびぐび飲みたくなる味です。

 

マルベリーといえば、カリウムやビタミンCがとっても豊富です。この国の食べ物、基本的に味付けがとっても濃いので、カリウムたっぷりのマルベリーはとてもありがたい存在。亜鉛や鉄、抗酸化作用のあるポリフェノールも含まれていて、更にはアミノ酸組成のバランスも良いので、特に女性に嬉しい果物なんですよね。

 

桑の葉は、日本でも中国でも漢方として重宝されてきた生薬でもあります。日本薬局方(厚生労働省が、医薬品の品質や薬効を適正に確保するために定めた規格、基準)によると、日本では桑の根の部分の表皮を剥いだものが「桑白皮」という漢方薬として流通しているようで、抗菌作用が認められています。そのほかの実、枝、幹などは健康食品として売られているようです。血糖値や血圧を下げる効果もあり、生活習慣病の予防やダイエットの補助にもなるとのこと。

 

今度伝統療法士のおばあちゃんが事務所に来たらラオスではどういう風に処方されてるのか聞いてみよう。

 

 

 

他にも、値段を聞くことすら躊躇う『フアパン県サムヌア地方』のパービヤンやシンに大興奮したり(任地での1か月の生活費が余裕で飛びます)、

 

 

水道菅で作られた、民族楽器を吹く置物に愛着が涌いてみたり、

 

 

タイル―族のケミカルな織物に心奪われたり(何で買わなかったんだろう・・・)。

 

 

ラオスの南部はコーヒー栽培、北部ではお茶の栽培も盛んで、ボラベン高原のコーヒーやポンサリーのお茶なども並んでいました。

 

 

 

やってしまったのがここ。シンがたくさん並んでいるなかに、私の任地では見かけない可愛い模様を見つけてしまい、斜め前のポンサリーのお茶やさんのお母さんが「ええやんええやん!!」とちゃちゃを入れにきて、

 

 

えええ・・・・可愛い・・・・となった結果、

 

 

迷いに迷って1日目に1枚買って、

 

 

2日目におかわりしちゃいました(笑)結局どっちも買うんかーい。

  

なんてったってこれ、1枚2000円以下。裏地はもともとついているので、お仕立ては2着で900円ぐらいでした。いつも大家さんの親戚の仕立て屋さんに頼むのですが、最近とても安くしてくれます。でもものすごく丁寧に、そしてすぐに仕上げてくれるんです。ありがたい!

 

買った生地はせっかくなので、

 

 

 

1枚はシンに、

 

 

もう1枚はスカートにしました。

 

ちゃんと一番きれいなところがセンターに来るようにどちらも調節されています。お母さん・・・天才か?

 

 

ドミトリーに先輩が置いていってくださった藍染の絣布のスカートを持っていって、「これと同じ感じで、でも柄が切れないように長めに仕立てて!」とお願いしたのですが、言い忘れてたスリットを勝手に入れてくれるあたり、本当に天才か???

 

藍染のスカート、サイズはぴったりなんですが、大股の私には少し歩きにくかったので、スリットが入ってちょうどよくなりました(笑)

 

職場の同僚に聞いてみると、シェンクワンの低地ラオ族のものということには間違いなさそうなのですが、「ລາວພວນ族」「ໄທແດງ族」のどちらかだそうで、何族のものかは特定できずじまいでした。知ってる方、教えてください!どっちにせよ可愛すぎるわ。ベッドに広げて、一人でにんまり。幸せだー!

 

 

で、視察はと言いますと、いつも任地でお世話になってる生産者さんにも挨拶に行けたし、食品のパッケージングの参考になる会社も見つかったし、色々な県の布を使って商品を作っているラオス人のデザイナーさんにも出会えたし、なかなか収穫多き時間になりました。反省点があるとしたら、今度からはもう少し財布のお金を抜いていこうと思いました・・・。